豆乳の食文化

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菌活と世界の大豆発酵食品

発酵食品、毎日召し上がっていますか?
「菌活」ということばが生まれるほど、発酵食品がブームです。
菌活とは、簡単に言うと、腸内環境を改善するための活動です。
「肌を見れば腸の状態がわかる」と言われるほど、腸の状態が肌に影響を与えることが知られています。
健康維持、増進はもちろん、インナーケアの面からも、菌活は注目されています。

◇腸は第二の脳?セカンドブレインとは?

ほとんどの栄養素の吸収は小腸で行われ、大腸で便がつくられます。
腸には、多くの神経細胞があり、小腸は、免疫やビタミンの合成などにも大きく関わっています。
腸と脳は互いに影響し合っていますが、腸は脳と関係なく、独自で様々な働きをすることが知られています。
それは、セカンドブレイン(第二の脳)と言われるほどです。

◇菌活のポイント「腸の中の善玉菌を増やす」

腸内の善玉菌の割合を増やす方法には、大きく分けて二通りあります。
まず一つめは、ヨーグルト・乳酸菌飲料・納豆・漬物など、ビフィズス菌や乳酸菌を含む食品を直接摂取する方法です。
摂取方法としては善玉菌を継続して腸内に補充すると効果的であるため、毎日続けて摂取することが勧められます。
善玉菌は生きて大腸まで到達しないと意味が無いと言われますが、死んでしまっても善玉菌の体をつくる成分にも有効な生理機能が期待できますので、必ずしも生きて腸まで届く必要はありません。

二つめは、オリゴ糖や食物繊維を摂取する方法です。
これらの成分は野菜類・果物類・豆類などに多く含まれています。
消化・吸収されることなく大腸まで達し、善玉菌の栄養源となって増殖を促します。
腸内細菌のなかにもともと存在する善玉菌に、好きなエサを優先的に与えて、数を増やそうという考えです。
オリゴ糖は、大豆・たまねぎ・ごぼう・ねぎ・にんにく・アスパラガス・バナナなどの食品にも多く含まれていますので、これらの食材を食事に取り入れると良いでしょう。
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◇長寿の理由は菌活

日本は世界でトップレベルの長寿国です。
日本の伝統的な食生活、発酵食品が貢献していると言われています。
菌活は、毎日善玉菌を入れる+増やすことが大切です。
発酵食品には善玉菌が含まれています。
ヨーグルトも良いですが、日本には、すばらしい伝統的な発酵食品がたくさんあります。
わかりやすいのが、旅館の朝ごはん。
味噌汁の味噌。納豆。漬物はすべて発酵食品です。
発酵食品は、主に微生物によってつくられます。
微生物が、食品に含まれる糖やでんぷん、たんぱく質などを栄養とし、分解、代謝することで、発酵食品が生まれます。
国や地域の特性、風土などにより、様々なものが生まれ、現在まで受け継がれています。
日本で歴史が古い発酵食品と言えば、やはり大豆を使ったものではないでしょうか?

大豆は中国から渡来したのが弥生時代。それからみそやしょうゆのもとである穀醤(こくしょう)として利用され始めるのが奈良時代です。
その間、大豆加工に試行錯誤が重ねられたのです。
農林水産省 特集「大豆」より

◇大豆を使った発酵食品

大豆を使った発酵食品は、その土地の気候風土が大きく影響しています。
発酵することで保存性が高まり、香り、味、旨味が増すのはもちろん、栄養価も高まります。
「味噌」
地域差がはっきりしている調味料と言えば味噌。
大きく米味噌、豆味噌、麦味噌と分かれます。
原材料は同じでも、配合、麹、水、気候などが影響し、その土地ならではの味噌が生まれます。
「醤油」
蒸した大豆、炒った小麦、麹菌を加えて混合します。
これを食塩水と一緒にタンクに仕込んで「諸味(もろみ)」をつくります。
麹菌や酵母、乳酸菌などが働き、約6~8ヶ月かけて発酵と熟成を行います。
熟成されることで、特有の色・味・香りが生まれます。
「納豆」
枯草菌の仲間の納豆菌を使います。
蒸した大豆に、納豆菌を噴霧。発酵容器に入れて、約16~24時間寝かせて発酵、熟成させます。
納豆の粘りは、納豆菌が大豆のたんぱく質を分解してできたアミノ酸のグルタミン酸と、 糖の一種であるフラクタンという物質からできた糖タンパク質です。
「豆乳ヨーグルト」
ヨーグルトコーナーで見かけるようになった豆乳ヨーグルト。
豆乳を乳酸菌で発酵させたヨーグルトです。
イソフラボンなどの栄養成分が摂れるのはもちろん、乳製品が苦手な方でも食べられる、植物性ヨーグルトとして人気が出ています。

◇日本だけではないアジアの納豆

納豆は日本だけではなく、アジア各国にも納豆の存在があります。
その中のひとつ、インドネシアのテンペを紹介します。

稲作とセットの大豆発酵食品
インドネシアのテンペ、タイのトゥアナオなど東南アジアの稲作地帯にはたいていバナナの葉の菌で作る発酵大豆があり、これらの地域ではスープの具にしたり、蒸したり、焼いたり、火を通して食します。
農林水産省 特集「大豆」より

私自身、テンペを初めて食べたのが、以前、仕事で行ったインドネシアでした。

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この画像は、インドネシアに行った際、毎日のように食べていた、ナシチャンプルです。
ナシチャンプルは、ローカルメニュー。所謂ワンプレートごはんです。
ごはんのまわりに、おかずをのせて食べます。
赤で囲っているものがテンペです。
テンペは、納豆菌は使用せず、テンペ菌(クモノスカビ)を使って発酵させます。
見た目は、カマンベールチーズの中に、大豆が入っているようなイメージでしょうか?
日本の納豆のように粘りや臭いはなく、板状になっています。
テンペは欧米でも人気で、アメリカのオーガニックスーパーではよく見かける食材です。
最近は、日本でも国産テンペが、スーパーなどで販売されています。

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◇簡単ナシチャンプル風ワンプレートごはん

インドネシアの発酵食品「テンペ」を使ったワンプレートごはんのレシピをご紹介します。
身近な調味料で、簡単に作れる! 大豆の栄養、食物繊維もしっかり摂れるおかずを組み合わせました。

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「テンペマニス」
インドネシア風納豆のテンペとピーナッツの甘辛炒めです。
ねっとりとした大豆とカリっとした食感のピーナッツがよく合います。
テンペはコレステロール0。高たんぱく、食物繊維もしっかり含まれています。
まずは下準備
・テンペ~60gは短冊に切ります。
・ピーナッツ~約10粒は皮をとっておきます。
・味醂~小さじ1/2杯、しょうゆ~小さじ1/2杯、水~大さじ1杯を混ぜておきます。
作り方
フライパンに油を敷き、テンペを香ばしく焼きます。

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ピーナッツ、混ぜ合わせておいた調味料Aを加えて、照り焼き風にします。

「厚揚げのガドガド風ソース」
ピーナッツバターで作るガドガドですが、白胡麻ペーストで食べやすいソースにしました。
作り方
白胡麻ペースト~大さじ1杯、チリソース~大さじ1/2杯、湯~小さじ1杯を合わせて、良く混ぜておきます。
厚揚げ(小)1/2枚は、熱湯でさっと茹で、1センチの幅に切ります。
厚揚げの上に、ソースをかけます。

「エスニック風高菜炒め」
市販の高菜炒めに、ココナッツを加えるだけ。エスニック風の味わいに変身します!
作り方
フライパンに、ココナッツ~大さじ1杯を入れて、中火でうすく色がつくまで炒ります。
※焦げやすいので注意をしてください。高菜炒め~20gを入れて混ぜ合わせます。

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「きゅうりと人参のなます」
箸休めになる、さっぱりとしたサラダです。
作り方
きゅうり1/2本、人参1/4をピーラーでパスタ状にします。
塩、こしょう少々、酢~小さじ1/2杯、ナンプラー~小さじ1/2杯で和えます。
仕上げ
ご飯を盛り付け、まわりにおかず、パクチーをのせます。

この記事を書いた人 AUTHOR

fujiwara_sensei

栄養士 藤原たかこ

オーガニック食品や健康食品の開発、アンチエイジングレシピ提供など幅広く活躍中。
著書「“効く”レシピ」
「豆乳とおからのうみゃあ青汁」のレシピサイト“豆腐屋の青汁”では青汁のアレンジレシピや旬の食材の豆知識などご紹介中!
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