豆乳の食文化

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10月2日は豆腐の日です

毎月12日、そして10月2日は10(とう)2(ふ)で「豆腐の日」です。
腐っていないのに「豆腐」これ如何に?
豆腐の発祥と言われている中国では、「腐」は「やわらかく固まったもの」を意味することから、豆腐と名付けられたと言われています。
お豆腐屋さんによっては「腐」を使わず、豆富や豆府と表現しているところもあるようです。
食べ方も、豆腐らしさを味わう冷奴。これからの季節は薬味をたっぷり使った湯豆腐。焼く、炒める、揚げるなど、様々な料理に適合できる柔軟さは、正に万事豆腐。
ヘルシーな食材として豆腐は世界でも人気!TOFUと検索してみると、見たことがない海外の豆腐料理に驚かされます。

豆腐の原材料は「大豆、凝固剤」。とてもシンプルです。
シンプルなだけに、豆腐の美味しさは大豆で決まると言っても良いでしょう。
そして、忘れてはならないのが原材料には表示されていない「水」です。
美味しい大豆と美味しい水のあるところに、美味しい豆腐有り。
豆腐づくりには、大豆と水の存在が不可欠です。

◇全国で一番豆腐が食べられているのは?

豆腐の年間支出金額と購入数量を見てみましょう。
(総務省発表、平成27年(2015年)~29年(2017年)の年間平均金額より)

図1
1位が那覇市、2位が盛岡市、3位が佐賀市です。
(全国平均は、5,603円です)
また、平均丁数では、1位が浜松市、2位が金沢市、3位が盛岡市となっています。
(全国平均は、80丁です)

図2
豆腐をよく使う地を調べてみると、伝統的なご当地豆腐や豆腐料理の専門店、豆腐メニューの存在があります。

◇全国ご当地豆腐

●沖縄県
「島豆腐」
沖縄の伝統料理「ゴーヤチャンプルー」には欠かせない島豆腐。
初めて島豆腐を見た時に、ここまで大きいものかと驚きました。
実際に持ってみると、1kg近い重さに圧倒されます。
島豆腐は、大きくて重いだけではありません。製造方法も違います。
日本の豆腐の原型と言われる「生しぼり製法」でつくられてします。
大豆を水に浸漬した後、つぶして挽き、豆乳を搾り取った後固めます。昔は凝固剤の代わりに海水が使われていました。
※一般の豆腐は「煮しぼり製法」でつくられています。
大豆をつぶして挽いた後、加熱し漉して、おからと豆乳に分けてからにがりを加えて箱に入れて固めます。

「ゆし豆腐」
型に入れず、ザルにあげてつくる豆腐です。おぼろ豆腐のようなふわふわの食感です。

「豆腐よう」
豆腐と言うよりもチーズのような発酵食品です。お酒と一緒にちびちびといただく珍味です。
鮮やかなピンク色は、豆腐を紅麹と泡盛などに長期間漬け込むことで生まれる天然の色です。

●盛岡市
「寄せ豆腐」
寄せ豆腐の発祥の地は盛岡だと言われているそうです。
豆乳が固まったものを型箱に入れず、容器にふんわり盛ってつくります。

◇全国各地の名産豆腐

その他にも、全国には個性的な豆腐があります。日持ちがしない豆腐の欠点を補う、先人の工夫から生まれた逸品です。
その一部をご紹介します。(農林水産省 全国各地の名産豆腐より)

「福島県、茨城県のつと豆腐」
ワラがほのかに香る昔風伝統の豆腐。
普通の豆腐を細長く切ってワラで包み、塩を加えた熱湯で20分ほど煮たもの。
普通の豆腐に比べて日持ちがよく、ワラの風味がほのかに漂って美味。煮ると味がしみやすいので煮しめ料理によく使われる。
「つと」とは「ワラなどで食品を包んだもの」のことをさします。

「岐阜県 いぶり豆腐」
木綿豆腐を一昼夜味噌漬けにした後、煙で充分にいぶした豆腐の燻製。平家の落人伝説が残る岐阜県郡上市(ぐじょうし)で700年以上前から作られていたもので、日持ちがよく、栄養価が高く、食べるとチーズのような風味があります。同様のいぶり豆腐は東北の岩手県、秋田県などでも見られます。

「島根・山口県 すぼ豆腐」

全国共通? ワラで包む昔豆腐
島根県や山口県、九州地方一帯に伝わる豆腐で、豆腐をワラで包んでゆでたり味をつけて煮たりして保存性を高めたもの。東北地方につたわる「つと豆腐」と、加工法やその目的に共通点があります。岡山県では「すまき豆腐」といって、寿司などに使うすまきできれいな筒の形に作ったりもします。

「宮崎県 菜豆腐(などうふ)」

豆腐の盛田屋の故郷、宮崎県椎葉村(しいばむら)の特産品です。
木綿豆腐をつくる際、茹でて細かく刻んだ人参と季節の青菜を入れて固めている色鮮やかな豆腐です。

 

◇京都と言えば湯豆腐なのはなぜ?

「京都で湯豆腐」の発祥は、寺の参拝客をもてなすための料理として湯豆腐が出されたのが始まりと言われています。
豆腐づくりには、水が重要な役割をしていますが、京都の水は、ミネラル分をあまり含んでいない軟水です。
この軟水が豆腐づくりに最適なので、京都の豆腐は美味しいのです。
私はこの話を聞いてから、湯豆腐を作る際は、軟水の水を使うようにしています。
そして豆腐を煮る際は、絶対に沸騰させないこともポイントです。
早くあたためたいからと強火で加熱してしまうと、豆腐の中の水分が沸騰し、泡のような穴が開き、食感が悪くなってしまいます。
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これから秋本番。夜の寒さで体が冷えた時は、湯豆腐が美味しいですよね。
豆腐料理と言うと、リーズナブルなイメージですが、たまには少しお高めの豆腐を用意し、湯豆腐で豆腐そのものを味わうのもおすすめです。

この記事を書いた人 AUTHOR

fujiwara_sensei

栄養士 藤原たかこ

オーガニック食品や健康食品の開発、アンチエイジングレシピ提供など幅広く活躍中。
著書「“効く”レシピ」
「豆乳とおからのうみゃあ青汁」のレシピサイト“豆腐屋の青汁”では青汁のアレンジレシピや旬の食材の豆知識などご紹介中!
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