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皮膚科専門医監修 女性ホルモンとお肌の密接な関係

監修:皮膚科専門医 岩本麻奈先生

女性が年齢を重ねると、
お肌が乾燥しやすくなるのは、一体なぜなのでしょう?

命ある人間の身体は、驚くほど複雑な構造を持っているだけでなく、 私たち医師や科学者も遠くおよばない、まさに神がかりと形容したくなるほどの 絶妙なバランスの上に成り立っています。中でも、神秘的なのが「ホルモン」の影響です。 体内で作られるホルモンは、私たちの血液の中で50mプールの中に スプーン1杯ほどの量しかありません。それほど微量であるにも関わらず、 私たちのコンディションを善にも悪にも傾けてしまう、非常に影響度の高いものなのです。

ホルモンの中で、主に卵巣で作られるのが女性ホルモンの「エストロゲン」と「プロゲステロン」です。 中でも、「美肌」「美白」「髪のツヤ」などを作り出す「エストロゲン」は、 まさに女性の美しさをつくりだす『美の源』とも呼べるビューティホルモンです。 女性というのは、初潮、毎月の生理、妊娠・出産、更年期~閉経と、 一生を通じてホルモンが変化し続ける複雑でデリケートな仕組みを持つ宿命があります。 さらに、更年期(45〜55歳)にさしかかる40代半ばくらいになると、 「エストロゲン」の量は急激に減ってしまいます。

では、「エストロゲン」はお肌にどのような働きをしているのでしょう?

女性の身体は神秘的でありながら、
非常に合理的なリズムを紡いで、美しさを維持しています。ところが、現代女性を取り巻く環境は、仕事や家事による多忙、将来への不安、環境問題や無理なダイエット、人間関係に至るまで、肉体的にも心理的にもたくさんのストレスに囲まれ、本来あるべき自然なリズムを崩してしまう要因がたくさんあります。 それらがホルモンバランスの乱れ=お肌の美しさの阻害へとすぐに繋がってしまうのです。

~mana's message~

こんな時代だからこそ、ご自身を大切にしてあげてください。
ご自身の心を、身体を、お肌をいたわり慈しんであげてください。

スキンケアの基本的な概念は、いたってシンプル。「足りないものを補う。いらないものを捨てる」生命維持の大原則と同じです。女性ホルモンとお肌の密接な関係を理解し、あなたのお肌に本当に必要なものを選びましょう。「エストロゲン」が激減する更年期以降は、働きの似ている「大豆イソフラボン」を補うことがトラブルの予防になりますので、積極的に補ってあげてください。あなた本来の美しさに出会えることを、心から願っています。

 

「大豆イソフラボン」と
女性ホルモン「エストロゲン」の一種である
エストラジオールはよく似た化学構造をしています。

確かに、しっかり見比べないと、違いが分かりませんね。 それほどよく似た化学構造をしているため、働きもよく似ています。そのため、大豆イソフラボンは、別名「植物性エストロゲン」とも呼ばれています。

大豆と日本人の深い関係

大昔から、日本人の健康を支えていた「大豆」

現代の私たちの食卓には、肉料理が頻繁に登場します。しかし、はるか昔に遡ると、農耕民族だった私たちの祖先は、肉類などの動物性食品を口にすることは少なく、身体を形成する上で大切なタンパク質を大豆から摂取していました。貴重なタンパク源として扱われてきた大豆は、豆腐や豆乳、味噌、醤油などの伝統的な日本食として現代の私たちに大切に受け継がれています。また、それほど長きにわたって日本人の健康を支えてきたことを思うと、大豆は日本人に適した食材であることが分かりますね。