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肌の悩み別 本当のケア方法 「乾燥」

監修:皮膚科専門医 岩本麻奈先生

40代中頃から一気に加速する「乾燥」

乾燥は40代中盤を境に一気に加速します。肌はもともとセラミドやNMF、皮脂などの保湿物質を備えています。こうした保湿物質は、加齢によって新陳代謝が鈍くなったり、皮脂腺や汗腺の働きが弱まったりするとつくられにくくなり、それが顕著になるのが、丁度更年期の始まる45歳前後というわけです。
こうして角質が乾燥状態になると、肌のバリア機能が働き始めます。角質をつくって肌を守ろうと、未成熟な角層が次から次へとつくられて、硬くゴワゴワした肌になってしまうのです。

保湿成分を外から補うケアを

保湿とは、自前で補給できなくなった保湿成分を外から補うことを指します。セラミドやヒアルロン酸といった保湿成分を配合した美容液などを、スキンケアに加えましょう。よく、エアコンなどで肌が乾燥するからと、スプレータイプの化粧水やミネラルウォーターを顔に吹き付けている女性を見かけますが、即刻やめるべき!化粧水が乾くとき、肌の水分も同時に蒸発してしまい、さらなる乾燥を呼んでしまいます。
日中に肌の乾きを感じるのは、朝の保湿ケアが十分でなかった可能性も。油分も保湿成分ですから、乳液やクリームなどは省かず、肌状態を見て塗る量を調節しながら、しっかりお手入れに組み込みましょう。

乾燥がひどい場合は休ませる

乾燥がひどくなると、肌のバリア機能が低下し、化粧水がしみてヒリヒリしたり、赤くなってかゆくなったりすることがあります。 これは水分で角質のバリアがさらに緩んで胞弱化するために起こります。こういうときは、無理してお手入れを続けるのではなく、肌を休ませましょう。
水分を多く含むアイテム(ローション)がクリームやオイル基剤よりしみるので、しみるものの使用はストップし、 油分でヴェールして水分の蒸発を防ぐだけにとどめます。ただし、外出するならすっぴんはNG。 紫外線は肌を痛め、さらなる乾燥を招くので、ルースパウダーなどを軽くはたいて、帽子や日傘などでUVカット対策を。

出典:著書「日本女性のための本当のスキンケア」より(内容は掲載に際し適宜編集しております)

岩本麻奈

東京女子医科大学卒。慶應義塾大学医学部皮膚科教室の研修後、市中病院勤務を経てフランスへ。現在、フランス、日本、ASEAN諸国をベースに、人・健康、生活スタイルに関する情報を収集し、独自の視点を交えて発信している。
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